観戦記/一回戦

ルーテ「さて、一回戦になりましたね」
ヴァネッサ「ええ、そうね。今度は私たちが観戦記を記録する番ね」
ルーテ「優秀な私にかかればこんなものは朝飯前です」
ヴァネッサ「そ、そう……。まあ、順番に行きましょう」
ルーテ「はい」

2/19 一回戦1日目
ルーテ「一回戦は4人一組から1人勝ちぬけを三組同時進行ですね」
ヴァネッサ「結構大所帯なのね」
ルーテ「これもお祭り事は人数が多い方盛り上がる、勝負の結果から発生する恨みつらみを回避するという意味で有用な策なのでしょう」
ヴァネッサ「は、はあ……」
ルーテ「まずは第一試合ですね。ここは烈火が人気キャラどうして票割れして、加えてもう一人も新作勢という中、トラキアのロナンがネタ分もあいまって上手く抜けてきたようですね」
ヴァネッサ「ええ、そうみたいね。2組目は……接戦だったみたいね」
ルーテ「一票差ですからね。漆黒の騎士の追い上げは支援フラッシュの効果もあいまってゲーム中敵ユニットとしての初登場時を思わせるほどのものだったようですが、聖戦の主人公であるセリスが何とか主人公の面目を保つ形で突き放したというところでしょう」
ヴァネッサ「そうね……。3組目は、蒼炎からオスカーさんね」
ルーテ「リオン皇子がドラマ性、ジャムカ王子がユニットとしての強さを集める中、ユニットとしての性能とキャラ性両方、それに支援なども取り込んで上手く票を集めた感じですね」
ヴァネッサ「そう言えばセリス王子やオスカーさんは心配されたほど同作品のキャラとの票割れはなかったみたいね」
ルーテ「第一試合の烈火の二人と違って、人気が拮抗というほどではなかったからでしょう。或いは人気面では拮抗していたとしても、主人公とNPC、序盤から居るキャラと後半から加わるキャラでは、優先順位が前者に傾きやすいというのは不思議なことでは有りません」
ヴァネッサ「なるほど、そういうことね」

2/20 一回戦2日目
ヴァネッサ「同作品主人公対決に主人公対にラスボス、主人公と……って主人公の多い日ね」
ルーテ「全部で4人ですね」
ヴァネッサ「主人公って全部で10人しか居ないのに……」
ルーテ「所詮無作為な数字を一発勝負ということでスクリプトにかけたものなのですから、偏るのはおかしいことではないでしょう。ランダムと均等は違います」
ヴァネッサ「まあ、それはそうだけれど……」
ルーテ「勝負としては、第一試合の主人公対決は早い段階でヘクトル公子に軍配が上がったようですね」
ヴァネッサ「主人公としてはエリウッド公子の方が一応中心だけれど、物語性や燃え度合いという意味ではヘクトル公子の方が上回るものがあった、ということかしら」
ルーテ「単純な人気と『燃え』はまた違うのでしょう」
ヴァネッサ「二試合目はアイクさんが途中でスカサハさんを突き放す形になったわね」
ルーテ「スカサハは広く人気を集めるキャラとはいえ、最新作の主人公にまでは敵わなかったのでしょう」
ヴァネッサ「主人公って強いのね。……まあ、それを一番表しているのは第三試合だけれど」
ルーテ「リーフ王子が最初から最後まで突っ走っていましたからね」
ヴァネッサ「リュシオン王子も頑張ってはいたんだけれど、さすがに追いつけなかったわね」
ルーテ「きょうはどの組も結局の所は、主人公という存在の強さを思わせる結果になったようですね」

2/21 一回戦3日目
ヴァネッサ「ネタキャラ対決に放り込まれたアスレイさん、旧作魔法系対決にしてお家騒動兼出番争奪戦、そしてこちらも魔法系対決に放り込まれた上同作人気キャラと主人公の激突……」
ルーテ「見ごたえのある1日でした」
ヴァネッサ「物理攻撃メインユニットが二人きりっていうのも何だか新鮮だわ」
ルーテ「基本的には物理攻撃系のユニットの方が多いゲームですからね」
ヴァネッサ「試合としては……第一試合はケンプフ将軍がリードしていたけれども、支援やラッシュの効果もあいまって夕方頃にグローメル将軍がケンプフ将軍を交わして勝利を治めたのよね」
ルーテ「ケンプフ将軍も敗退したキャラの中ではかなりの票をとっていた方のようですが、これも勝負、仕方ないことでしょう」
ヴァネッサ「最後の詰めが甘い辺りがこの人らしい、とも言われていたけれど」
ルーテ「……そうかも知れませんね」
ヴァネッサ「第二試合は支援の効果もあいまってエルレーンさんとセティさんが一進一退の攻防を繰り広げていたけれども、午後の時点からセティさんがリードをとった形ね」
ルーテ「この組は旧作勢のみなので、キャラが分からない他組の新作勢に投票したキャラが勝つかと思っていましたが、結果として一番の本命キャラが勝利を収めた形ですね」
ヴァネッサ「同作品のキャラとの票割れも心配されていたほどなかったし、ここはやはり地力の差なのかしら」
ルーテ「第三試合は、1位から3位までが一票差の大接戦でしたが、マリクが抜けてきましたね」
ヴァネッサ「ロイ公子は主人公なのに最初はあんまり票が入らなくて、大敗かもって感じだったけれど、負けはしたけど何とか面目は保った形ね。……そう言えば予選でも一回戦でも、票数自体は父上のエリウッド公子よりは上なのよね」
ルーテ「同作品の人気キャラと票割れしてしまったのが彼の敗因でしょうね」
ヴァネッサ「そうね……。組み合わせも運の内とは思うけれど、ちょっと彼はかなり運に恵まれなかった感じがするわ」

2/22 一回戦4日目
ヴァネッサ「今日でもう四日目ね」
ルーテ「ええ、全部で八日間で休み無しですからどんどん進みます」
ヴァネッサ「今日も準ラスボスがいたり主人公がいたりと、賑やかな1日ね」
ルーテ「傾向として説明できるような面子の揃い方では有りませんが、さしずめアカネイア対ユグドラル対テリウスと言った所でしょう」
ヴァネッサ「そうね、そこから外れるキャラが一人しかいないわ。……というか、外れた約一名がちょっと悲惨な結果になっているわね」
ルーテ「セット効果の強さというのがどこまで出ているかは分かりませんが、その逆の『セットに出来るキャラが居ないことによる不利益』を被るキャラは確実に居るということでしょう」
ヴァネッサ「ええ……」
ルーテ「第一組はそんな理由で出遅れた人もいた所を、聖戦でも人気キャラのフィンと、蒼炎でネタキャラとして愛されているシノンが競った所、ギリギリでフィンがシノンを突き放して勝利したという感じですね」
ヴァネッサ「紙一重の勝負だったわけね」
ルーテ「逆に言えば、優良な支援により人気キャラに切迫することは出来ても上回ることが出来なかったとも言えますが」
ヴァネッサ「……厳しいわね」
ルーテ「事実は事実です。……とはいえ、善戦したのもまた事実でしょう」
ヴァネッサ「2組目は、レヴィン王子も頑張ったけれど、ここは初代主人公が手堅く勝利を収めたようね」
ルーテ「ええ、やはり初代主人公は別格なのでしょう。とはいえ、票数的には圧倒的というほどでは有りませんから、やはり票は割れたのでしょう」
ヴァネッサ「残り三人が聖戦以前なのに、蒼炎からのライさんは34票止まりだったわね……これはちょっと予想を下回る結果ということになるかしら?」
ルーテ「元々の評伝の分布ということを考えれば、そうでしょうね。ただ、それだけ他のキャラの支援が優秀だったとも言えます」
ヴァネッサ「そうね……。三組目は、蒼炎のマカロフさんね」
ルーテ「ここは2組目とは逆に、旧作勢が票割れした所を上手く抜けてきましたね」

2/23 一回戦五日目
ヴァネッサ「今日は1組目と3組目は職種も作品も割とばらついているけど、2組目が何とも言えないわね」
ルーテ「全体でたった2組しかいない旧作のみの組のうち片方ですね」
ヴァネッサ「そういえば新作のみはなかったわね……。で、今日の結果だけれど、1組目はアウグストさんのダブルスコア、3組目もエフラム王子のダブルスコアに近い数字での勝利だったわね」
ルーテ「トラキアのセット票はアウグストの勝利を押し上げるものでは有ったけれども、激戦区を一位で駆け抜けた王子に追いつけるほどではなかったということでしょう」
ヴァネッサ「2組目も、結局の所はアカネイア同士の争いになったものね」
ルーテ「アスベルもイリオスもそこそこの人気をもってはいるようですが、初代僧侶に届くほどではなかった、ということなのでしょう」
ヴァネッサ「そう言えばエフラム王子とリフさんって同じ組だったわね……」
ルーテ「あの組は票の割れ方が激しかったですから、この二人の集票力は実際は数字以上だったと考えても差し支えないでしょう」
ヴァネッサ「……なるほど」

2/24 一回戦6日目
ヴァネッサ「えっと、今日は……あ、王子がエントリーしている……」
ルーテ「どうかしましたか?」
ヴァネッサ「う、ううん、何でもないわ……。えっと、今日は……」
ルーテ「一言で言えば、1組目と2組目は1対3の新旧対決を新作勢が勝利し、聖戦のトラバント王が蒼炎組を下した日ですね」
ヴァネッサ「え、あ……、そう、ね」
ルーテ「とはいえ支援合戦のこの1日、支援合戦の中余り支援がなくとも有る程度の差をもって勝ち抜けてきたヒーニアス王子と、支援の効果と聖戦勢票割れの中二票差で通過したトパックとでは、票数は近くとも勝利の質も意味も違うでしょうね」
ヴァネッサ「うーん、難しい話だわ……」
ルーテ「第三試合のトラバント王に関しては、1組目と2組目のトラキア勢二人のエントリーによるセット効果の後押し、そして蒼炎が僅かに票割れしたところを、根強い人気で勝ちぬけてきたと言ったところでしょう」
ヴァネッサ「そうね……それにしても、ここは濃い組だったわ」
ルーテ「ラスボス二人にもう1人敵ボス、そこに病弱司祭ですからね」
ヴァネッサ「けど、アスレイさんほど戸惑ってそうな気がしないのはなぜかしら……」

2/25
ルーテ「一回戦も残る所二日ですね」
ヴァネッサ「そうね。今日の見所は主人公対決かしら?」
ルーテ「ええ、そうでしょう。全体で見ると今日のエントリーは旧作人気どころにエレブ勢がどこまで食い下がれるかといった所でしょう」
ヴァネッサ「なるほど……」
ルーテ「結果から言うとE3はレイが善戦したものの、結果的にはミシェイル王子の手堅い勝利と呼べるかも知れません」
ヴァネッサ「支援があっても、か……」
ルーテ「基本的に若年層のキャラが苦戦を強いられることが多いという状況を考えると、この票差に迫れただけでも評価は出来るでしょう」
ヴァネッサ「そうねえ……。G2もトレックさんが追い上げたんだけれど、オグマさんが勝ったのよね」
ルーテ「主人公対決は、聖戦シグルド公子の勝利ですね。支援の充実度ではアルムの方が多かったようですが、如何せん根本的な知名度の差まではひっくり返せなかったということですね」
ヴァネッサ「そればかりは仕方ないわよね……」

2/26
ヴァネッサ「ふう、今日でもう一回戦予選最終日なのね」
ルーテ「ええ、今日で一回戦も終わり、ベスト24が出揃います」
ヴァネッサ「なんだか本当にあっという間だわ……」
ルーテ「第一試合はアルヴィス卿が勝利……まあ、ヒュウとセネリオの支持層が少なからず被ってそうなことなどを踏まえるとほぼ予想通りの結果でしょう」
ヴァネッサ「新作勢3の旧作勢1だものね」
ルーテ「ヨシュア王子は最低得票ですね」
ヴァネッサ「一回戦唯一の一桁……魔法系決戦で置き去りに去れちゃった形なのかもしれないけど、ちょっと不憫かも……」
ルーテ「第二試合は外伝のリュートが制しましたね」
ヴァネッサ「ちょっと意外……、なんだけど、支援を見ていると分かる感じはするかもね」
ルーテ「他三名が誰一人突出した人気キャラではない上、同作エントリーもあって新作票を分け合いという状況も彼に味方したのでしょう」
ヴァネッサ「なるほどね……。第三試合は、一回戦唯一の同票ね」
ルーテ「ノールさんとキュアン王子ですね」
ヴァネッサ「同票なんて始めてみたけど、白熱する試合だったわね」
ルーテ「ええ、ですが予想の範囲内です」
ヴァネッサ「……そうなの?」
ルーテ「勿論です。私、優秀ですから」
ヴァネッサ「……ま、まあ良いわ。それにしてもここは、二回戦が凄い事になっちゃったわね……。ノールさん、場違い感全開……、ちょっと、アスレイさん以上かも」
ルーテ「(ぼそりと)予想外の強敵に囲まれた時の、闇魔法使いの行動パターン……良いサンプルがとれるかも知れませんね……」
ヴァネッサ「……どうしたの?」
ルーテ「いいえ、何でも有りません」
ヴァネッサ「ふうん……」

一回戦まとめ
ヴァネッサ「……まとめるほどのことって有るの?」
ルーテ「私が気づいた点を幾つか語っていきますので、あなたは感想でも言ってくだされば結構です」
ヴァネッサ「それならいいけど……」
ルーテ「単純に羅列すると
『1、主人公はやっぱり強い』
『2、人気キャラは支援が無くてもやっぱり強い』
『3、圧倒的なキャラが居ないところでは票割れ要素を持たないキャラが有利』
の三つでしょうか」
ヴァネッサ「主人公はまあ当然よね。フェレ親子はともかくとして……」
ルーテ「あれはどちらも組み合わせ運が悪すぎたと言えるでしょう。もっともエリウッド公子に関しては、予選の票数も余り高くなかった上2位通過でしたので、他作品の人気キャラと当たる形だったとしても通過は厳しかったかも知れません
ヴァネッサ「ロイ公子は、票数だけなら予選も一回戦も父上より上だったのよね……彼の場合は、本当に組み合わせ運が悪すぎたわね」
ルーテ「ランダムですから仕方の無い事ですが、一回戦で封印勢全員敗退という結果を見ると、少々寂しいところではあります」
ヴァネッサ「二つ目は……そう言えば、人気キャラが手堅く抜けてきた組ってそれほど支援の印象が無いかもしおれないわ」
ルーテ「通過した中で支援が全く投下されてないようなキャラは殆ど居ないと思いますし、そもそも投下の無かった試合など無かったと思いますが、支援での効果が高かった試合に比べると印象が薄い感じは否めないですから」
ヴァネッサ「支援の出し惜しみなのか、支援をしても票数に関係ないほどの人気キャラだと思われているのか、人気キャラだからこそ他の誰かが支援をすると思っているのか……」
ルーテ「可能性は色々有りますが、ここから先支援無しで勝てるかどうか、或いは支援がついてくるか、という方が問題でしょうね」
ヴァネッサ「そうねえ……。支援、増えるといいわね」
ルーテ「ええ」
ヴァネッサ「三番目は、同作エントリーとか新旧の割合とかね」
ルーテ「ええ、新1旧3、或いはその逆となった場合は、1になったキャラが有利であったのは確かでしょうね」
ヴァネッサ「アイクさん、ロナンさん、ヒーニアス王子、マカロフさん、トパック君、トラバント王、ノールさん……」
ルーテ「勿論それ以外の要因があったのも確かでしょうが、そういった場の有利不利も結果を語る上では欠かせない事でしょう」
ヴァネッサ「そうねえ……」
ルーテ「後は作品別になりますが、紋章と聖魔は手堅く、聖戦は同じく手堅くだけれど多少幅広く、トラキアはやや予想外、蒼炎は予想外……というよりも時流に乗った結果。エレブについては……組み合わせが悪すぎましたね」
ヴァネッサ「リフさんやノールさんも『手堅く』なの?」
ルーテ「ネタ分込みとしても元々の人気がある程度以上あると思える以上はそう考えていいでしょう」
ヴァネッサ「なるほど……。蒼炎の時流っていうのは、最萌で知名度を上げたキャラがいたり、現在ネタキャラとしてキャラスレが活発に動いているキャラが居たりする辺りね」
ルーテ「ええ、新作効果は落ちてきたとはいえ、最萌からはまだ数ヶ月ですし、ネタキャラが盛り上がるのもこの頃でしょうしね」
ヴァネッサ「……で、エレブについてはもうこれは組み合わせが悪かったとしか言えないわね。通過者が二作品で一人って……」
ルーテ「人気キャラ同士が当たる対戦が複数合った上、主人公対決でしたからね」
ヴァネッサ「うーん……。そう言えば、外伝が上がってないけど?」
ルーテ「手元に該当データが無いので何とも言えません。分析できないのは残念ですが、優秀な私としては、あまり不確かなことを語るのは本意では有りませんから」
ヴァネッサ「そ、そう……。二回戦は、リリーナ公女とセシリアさんの番らしいわね」
ルーテ「ええ、そうですね。では、私達は退散いたしましょう。ああ、良い研究資料が手に入ってよかったです」
ヴァネッサ「は、はあ……」





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